はじめに
社内ネットワークにLOYTEC LINX-202とCoolMasterが接続されていて、それぞれ192.168.1.XXXなどのIPアドレスが割り振られている状態から設定してみます。
LINX-202のIPアドレスはネットワークに接続できていれば、デバイスの液晶の方に表示されています。「192.168.1.69」と表記がありましたので、このIPアドレスを使用してブラウザから管理者ページにアクセスします。
LOYTEC Device Info(管理者ページ)
こちらが管理者ページです。
右上から日本語表記にすることもできたので、今回は日本語を選択した状態で進めてみることにします。
Ethernetポートの設定
使用したいポートのBACnetを有効化するために、一旦設定を確認していきます。
Ethernet 1 (LAN)の表記に☑BACnet/IPという表記が無いとBACnetのデータポイントが見えないので、設定から有効化していきます。使用するポートの状況に合わせて設定しましょう。
左側メニューの構成->ポート構成->Ethernet 2 (WAN)と進み、BACnet/IPにチェックが入っていたらチェックを外します。
外す理由としては、Ethernet 1,2のどちらかでしかBACnet/IPを有効化することができないようです。今回使用したいEthernet 1(LAN)の設定のためにEthernet 2のBACnet/IPのチェックを外します。チェックを外したら、「設定を保存する」を押して保存します。
次に、Ethernet 1 (LAN)のBACnet/IPにチェックを入れて設定を有効化します。有効化したら「設定を保存する」を押して保存します。
保存した設定を有効化するために、一度デバイスのリセットを掛けます。
デバイス状態がOKとなっていて、Ethernet 1 (LAN)に「BACnet/IP」の表記があれば設定完了です。
Linx Configuratorでデバイスの登録と設定
メニューバー->Connection->Connect to device… を選びデバイスに接続します。
特に問題なければConnectをクリック。
社内にあるテスト用デバイスなので、初期パスワードが設定されていました。特に変更させる予定も無いのでこのままOKをクリックして進めていきます。
次にBACnetのNetworkデバイスが存在するかスキャンをかけていきます。左側ツリーを画像のように展開させて、「BACnet NETwork Scan」を右クリックして「Scan BACnet Network…」を選択。
「Discover Devices」をクリックしてデバイスが存在するかサーチを掛けます。
2つ見つかりました。1つは、LINX202(このデバイス自身)でCoolMaster-64が見えたら問題ないです。もし、見つからなかった場合は前述のEthernetの設定を見直してみてください。
CoolMaster-64を選択した状態で「Scan Objects」をクリック。
すると、左ツリーに「CoolMaster-64_64」というデバイスが追加されました。
CoolMasterのデータポイントの中身を確認していきます。データポイントが24アイテムほど存在しているようですね。
どれか一つ項目を選択した状態で「Ctrl+A」もしくは「Shift+クリック」などを使用して全選択します。
その後に右クリックから「Use on Device」を選択して、データポイントを有効化させます。
ここまで来たら設定は全部完了です。あとは、実際にデータポイントを操作して空調の温度を操作してみます。
データポイントの操作
Linx ConfiguratorのWeb InterfaceかデバイスのIPアドレス(192.168.1.69)などに再度ブラウザでアクセスして、実際にデータポイントを操作していきます。
左メニュー->データポイント->BacnetPortと進みます。
更にDatapoints->CoolMaster64(64)と進みます。
「1101 set_temp」これがデータポイントが空調の温度を指定するデータポイントです。
ペンのアイコンをクリックすると数値が入力できるようになるので、設定したい温度を入力してみます。試しに28度に設定したところ、社内のリモコンの表記が28度に変更されました。
同様に27度に変更してみたら27度に変更されました。問題なくデータポイントから空調の温度を操作できているようです。
まとめ
一般的なデバイスではありませんが、無事にBACnetからデータポイントを操作することができました。LOYTEC LINX-202にはNode-REDもインストールされているので、連動次第で何かの操作に応じて空調の温度を変更させるという仕組みも構築できそうですね。