メーカーを問わず、DAIKINや東芝(日本キャリア)、三菱などのビルマル空調機の制御とStatusがとれるCoolAutomation社のCoolMasterにはKNX端子がついたCoolMasterKNXがあり弊社でも東芝(日本キャリア)の空調機を接続して事務所の全体制御をしております。

弊社ではKNXだけでなく、BACnetやModbus、REST APIなどを使ってCoolMasterとの連携検証実験を行っておりますが、たまに過去KNXが使えなくなったことがあり、その問題が再発し、解決方法がわかったので解説します。
ETSでのKNXプログラム

シンプルに空調機のON/OFF操作とStatus、Setpoint温度を取得する設定です。
Datapoint1がON/OFF操作。DirectionをOut(to bus)にします。
Datapoint2がON/OFFのStatus取得。DirectionをIn(from bus)にします。

GroupAddressは上のように作成。

GroupObjectのリンクを行います。
KNX側(ETSの診断)で操作ができない?
当初、ETSの診断から操作も状態取得もできませんでした。
なので、WindowsのWSLからncコマンドをつかってCoolMasterに接続して確認します。
↓ ncコマンドでの接続方法は下記を参照ください。
CoolMasterNetからAPIで空調を制御する方法 その1

そこで、
>knx というコマンドをうつと
KNX Line Not Started というエラーが返ってきます。
CoolMaster Product Line PRM というマニュアルをみると、”KNX Line Not Started”というのは”KNX line not defined”という状態のようです。

ちなみに、CoolMasterKNXの画面を確認すると、

上の写真の赤枠の中にKNXの表示がありません。なんらかの原因でKNXのLineが使えない状態のようです。
CoolMasterKNXに接続して line type L3 KNXW で解決
再びncコマンドでWSLからCoolMasterKNXに接続。

line type L3 KNXWと入力。そのあと、再起動。
すると、

本体の画面にもL3にあたる部分にKNXWと表示されました。

lineというコマンドで確認すると、L3のところがKNXWとなっており、無事に動きそうです。
ETS(診断)から確認

動いたといえば動いたのですが、InとOutが反対でした。

In(from bus)というのが、KNXからCoolMasterへ書き込みをする場合のGroupObjectになり、Statusを取る場合はOut(to bus)というGroupObjectでした。
とりあえず、KNX Line Not Startedは解決。