INTESIS BACnet IP & MS/TP Client to KNX TP Gateway 検証その1

INTESIS社のBACnet-KNXゲートウェイについて

ビル設備の制御において、BACnetでは日本でも多く使われるプロトコルです。

KNXの普及にあたり、BACnetとKNXがどのように連携できるのかの情報が少ないため、INTESIS社のBACnet-KNXゲートウェイのユーザーズマニュアルの和訳をしながら、使用方法を検証します。

また、製品の資料の日本語訳を掲載しておりますが、実際に使用される場合は弊社(スマートライト株式会社)に相談いただくか、メーカー公式ドキュメントでの確認をお願いします。

INTESIS BACnet IP & MS/TP Client to KNX TP Gatewayとは?

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BACnet MS/TP または BACnet IP 対応のサーバーデバイスとKNXシステムを接続するためのゲートウェイです。

KNXから、まるでKNXの一部であるかのように BACnetオブジェクトのデータやリソースにアクセスできるようにすること、そしてその逆も同様にアクセス可能にすることを目的としたデバイスです。

外観

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大きさは、横100mm、縦130mm、高さ100mm。

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下方に、USB端子、PortBとしてMSTPのためのEIA485端子があります。

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デバイス情報には、電源ケーブル端子(24VDC/AC)、PortAにKNX端子、Ethernet Portがあります。

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デバイス全面には、Console接続用のミニUSBのポートがあります。

システムイメージ

製品にはBACnet/IP、BACnet MS/TP、KNXの信号線をゲートウェイに接続できます。

接続

INKNXBAC 0000 Installation Manual 2021 10 27 10 22 31
「BACnet IP & MS/TP Client to KNX TP Gateway」の接続イメージです。

Power Supply

NECクラス2またはLPS(Limited Power Source)とSELV定格の電源を使用する必要があります。24VDCもしくはACが利用できますが、デバイス1台にたいして24V電源は1台で使用します。

Ethernet / BACnet IP (UDP) / Console (UDP & TCP)

IPネットワークからのケーブルを、ゲートウェイのコネクタETHに接続します。ケーブルはCAT5推奨です。

IPネットワークからのケーブルを、ゲートウェイのコネクタETHに接続します。CAT5ケーブルを使用してください。建物内のLANを経由して通信する場合は、ネットワーク管理者に連絡して使用するポートのトラフィックがすべてのLANパスで許可されていることを確認してください(詳細はゲートウェイのユーザーマニュアルをご確認ください)

工場出荷時の設定では、ゲートウェイの電源を入れた後、30秒間DHCPが有効になります。その後、DHCP サーバーから IP が提供されない場合は、デフォルトの IP 192.168.100.246 が設定されます。

PortA KNX

A3(+)、A4(-)がKNX TPを接続する端子になります。

PortB / BACnet MSTP

EIA485バスをゲートウェイのPortBのコネクタB1(B+)、B2(A-)、B3(SNGD)に接続します。

標準的な EIA485 バスの特徴でバスに接続されるデバイスは最大32台、バスの両端には120Ωの終端抵抗が必要です。

ゲートウェイには、終端抵抗を内蔵したバスバイアス回路があります。ゲートウェイをバスの一方の端に設置する場合は、その端に追加の終端抵抗を設置しないでください。

Console Port

コンピュータからミニタイプBのUSBケーブルをゲートウェイに接続し、コンフィギュレーション・ソフトウェアとゲートウェイ間の通信を可能にします。なお、イーサネット接続も可能です。詳細については、ユーザーマニュアルをご確認ください。

INTESIS BACnet IP & MS/TP Client to KNX TP Gatewayの概要

BACnetの観点から見ると、このデバイスはBACnetクライアントデバイスとして動作し、設定されたBACnetオブジェクトをサブスクライブ(COV)したり、定期的なポーリングや書き込みを行うことができます。

BACnetポイントの値は、KNXインターフェースを通じて利用でき、KNXシステムの中で、もう一つのKNXデバイスとして機能します。

設定はコンフィグレーションソフトウェアIntesisTM MAPSを使用して行います。

機能について

BACnetシステムの観点から見ると、起動後、このデバイスは設定されたBACnetポイントをサブスクライブするか、それぞれのBACnetサーバーデバイスから継続的に読み込み、ポイントから受け取った present_valueプロパティの値をメモリに更新します。

最新の値はすべて、1つのKNXグループオブジェクトに関連付けられており、さらに1つまたは複数のKNXグループアドレスに関連付けられています。KNXオブジェクトに変化が生じた場合、その変化は対応するグループアドレスとともにKNX TP-1に送信されます。

同様に、書き込み可能なKNXグループオブジェクトに変化があった場合、その変化は、関連する対応するBACnetオブジェクトのpresent_value プロパティに書き込まれます(WriteProperty BACnetサービスを使用)。

したがって、INKNXBAC—0000は、KNX TP-1ネットワークにおける単一のKNXデバイスとして機能し、通信オブジェクトを提供し設定された外部BACnet機器のBACnetオブジェクトにアクセスします。

BACnetサーバーの継続的なポーリングにおいて、応答しないBACnetサーバーデバイスが検出された場合、デバイス内の対応する仮想信号が作動し、BACnetサーバーとの通信エラーを示します。BACnet機器との通信状態をリアルタイムに示すこれらの仮想信号は、KNXからはゲートウェイの他のポイントと同様にKNXグループオブジェクトとしてアクセス可能です。

ゲートウェイの対応能力について

User Manual INKNXBACxxx0000 2021 10 28 14 11 24

必要とするデータポイントの数によって、100〜3000ポイントの製品のバリエーションから選択することができます。

検証その1 まとめ

まずはINTESIS BACnet IP & MS/TP Client to KNX TP Gatewayの製品外観や端子、おおまかな性能について、ユーザーズマニュアルを見ながら検証しました。

次回はマニュアルに記載してある「2.BACnet interface」の内容について検証します。

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